日本において研究という面でとても大きな役割を担っている産業技術総合研究所を訪問しました。元々は複数の国の研究所だったのですが2001年に1つにまとまり独立法人として再スタートしたそうです。今回は東京お台場のITやバイオ中心に研究されている臨海副都心センターに伺いました。

そして数ある研究室の中で持丸先生が担当しているデジタルヒューマン工学研究センターを見学させていただきました。コンセプトは人間の日常の動きをキャプチャーしそれを集めることでビックデータ化し、更にそれを分析して世の中の役に立てるということで、ヘルスケアやロボットの研究、また新製品の研究協力などに役立てているそうです。
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まず最初に見せていただいたのがレーザーを使って周りの人の動きのスキャニングするロボットです。このロボットを建物の中に泳がせるだけでその場にいる人々の動きが時系列に取れてそれをビジュアル化することが可能です。店舗や工場の中で人が効率的に動いているかなどの調査に使えるのだとか。その音版で小さいマイクが多くつけられてて、複数の人が同時に話した声をそのマイクの距離からばらばらに認識出来るシステムも紹介されました。この技術はロボットが人の声を聞いて反応したりするのに応用出来るのだとか。
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また部屋に多くのセンサーをつけて子供に遊んでもらいそのデータをセンサーでとって子供の事故防止に役立る仕組みも開発しています。ただ実際には事故は家の外で起こることも多いので病院や消防署にヒアリングをしてその検証としてこの部屋を使うのだとか。例えばライターで子供がやけどをおったり、家事になったりすることについては、ライターに火をつける圧力を変えることで解決したのだとか。
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そして最後に紹介されたのが転倒しやすさを教えてくれるシステムです。 これは昨今高齢になると転倒がきっかけでそのまま寝込んで病気になる方が多いそうで医療費の負担を減らすためにこの研究をしているのだとか。様々な年齢の人の歩き方のデータを取って転倒しやすい人の歩き方と比較しどれだけ転倒しやすい歩き方なのかアドバイスする仕組みです。これをいかしてトレーニングや靴の新製品の開発に役立てるのだとか。
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 産業技術総合研究所は筑波が研究の本部でそれ以外9つの地域研究拠点があり約1万人もの方々が携わっていて、研究分野は大学の基礎研究と産業界で求められる技術をつなぐような分野を特に強化しているそうです。そのため大学や企業からの研究員の受け入れや産学連携を積極的に進めていて、起業した事例も数多くあるそうです。今後日本の財産でもある優れた技術をよりイノベーションにつなげていくためにこの研究所とも様々な連携模索したいと思います。

産業技術総合研究所 http://www.aist.go.jp/