起業家 森川亮ブログ

Twitterやfacebookだと流れてしまうので残して置きたいことなどつらつら書いていきます。

カテゴリ: 仕事の中で考えること

今週は琉球大学の宮里先生と名嘉村先生のお招きで沖縄を訪問し琉球大学で講演、そして沖縄の経済活性化に向けてどんなことをやっているのか見学してきました。

まずは琉球大学の講演ですがまず大学がとても広い。沖縄は平野ではなくアップダウンのある土地に街が広がっているので大学も内部に山あり谷ありでその中にそれぞれの施設がありました。広さは筑波大学と同じような感じで約126万平方メートルとのことで懐かしい印象も持ちました。ちなみに筑波大学は約260万平方メートルで日本一です。授業は理科系の学生中心に後はRyukyu frogsという沖縄の学生を海外に派遣し次世代リーダーを育成するプロジェクトに参加している中学生や高校生、そして地元の起業家も参加しました。印象としては真面目な方が多く、東京の大学で講演すると斜に構える人も多いのですが素直に様々な質問をいただき前向きなディスカッションが出来きました。
okinawa1


















そしてその後は沖縄が観光産業の次にIT産業を強化しようとする動きを後押しする沖縄IT津梁パークを訪問しました。こちらではIT企業の誘致やITベンチャーの支援をしており、約20万平方メートルの土地にオフィススペースや研修センターを設置しています。現在ここに24社1700名が働いているのだとか。それ以外でも各市がインキュベーション施設を設置し起業を後押ししているのだそうです。日本の様々なところを訪問していますがここまで起業を後押ししている地域もないのではないかと思うくらい文化として起業が根付いているような印象でした。その中でRyukyu frogsを支援している地元のIT起業の代表の株式会社レキサスを訪問しました。沖縄企業のシステム開発やインフラ運営などBtoBの事業からアプリの開発のようなBtoCの事業まで様々な事業を推進している会社ですが、それとは別に沖縄を元気にしようという想いから2007年にこのRyukyu frogsというプロジェクトをいくつかの企業と一緒に立ち上げ様々なリーダーを輩出しているのだそうです。沖縄の方々の結束力や地元への愛情というものを強く感じました。
okinawa4














そしてその後大学院大学の沖縄科学技術大学院大学OISTを訪問しました。こちらは5年一貫制の博士課程を置く大学院大学で、教員と学生の半数以上が外国人で教育と研究は全て英語で行っているとてもとんがった学校でした。学長も外国人、ボードメンバーも外国人が多くノーベル賞をとった方もいるそうで、彼らが世界中から優秀な学生を集めているそうです。施設はまるで要塞のような作りで山の中にお洒落な校舎がそびえ立っていて、教授や学生の寮はまるでリゾードホテルのような美しさでした。あまり知られていませんが何か先端的な技術を生み出しそうな印象でした。
okinawa3okinawa2






























今回沖縄を訪問し、沖縄というと韓国や米軍の基地というイメージがありましたが軍の経済効果は5%にも満たない程度で観光やその他の新しい産業を強化して成長している元気な地域でした。若い人も多く皆地元を愛していて今後の更なる成長多いに期待したいと思います。

Ryukyu frogs http://www.ryukyu-frogs.com/
株式会社レキサス http://www.lexues.co.jp/
沖縄科学技術大学院大学OIST http://www.oist.jp/ja/ 

昨年に引き続きモーニングピッチスペシャルエディションに審査員として参加してきました。昨年は会議室で行われて観客も100人程度でしたが今年はなんと映画館で開催され観客も約400名とまさに特大版となりました。

今回のテーマは「2020年 未来を創るベンチャー特集」ということでIT系ベンチャーだけでなく、 教育や酪農、水、ごみ処理、ものづくりなど様々な企業が参加しとてもユニークなイベントになりました。

個人的には日本の大きな課題は教育やヘルスケア、エネルギー、労働人口といったところに問題意識を持っているので子供の教育問題を解決する「ライフイズテック」やごみをエネルギーに転換する「日本環境設計」、知識のクラウドソーシングの「ビザスク」については特に興味を持ちました。今後の展開楽しみです。

詳しくはこちら
http://morningpitch.com/theme/2274/ 
morning1morning2

今年も京都で行われるIVS FALL 2014に参加してきました。久しぶりに登壇無しでゆっくり皆さんの講演を楽しんで来ました。

まず最初のセッションは「グローバルで活躍するプロフェッショナルの条件」ということで小林さんがモデレーターでグリー青柳さんとIndeed出木場さん、パーティー川村さんでした。Indeedは昨年ニュークオフィスを訪問して出木場さんとディスカッションしましたが採用、法律、外国人のマネジメントなど様々な点で刺激を頂きました。
ivs1














次のセッションは 「クリエイティブ・デザインの力を経営に活かすには?」でこちらではモデレーターが林さんでWHILL杉江さん、KAIZEN須藤さん、takram田川さん、パーティー中村さんでしたが私もちょっと参加させていただきました。経営とデザインが融合しそこに技術が加わることでより新しくクオリティの高い商品やサービスが生まれるのだと確信をもらいました。
ivs2














そしてその次は「注目若手経営者が語る成長企業の組織作り、経営者の仕事」ということで藤田さんがモデレーターでウォンテッドリー仲さん、じげん平尾さん、スポットライト柴田さん、LITALICO長谷川さんのセッションでした。 藤田さんの鋭いツッコミも普段聞けないような生々しい話も聞けて刺激的でした。
ivs3














翌朝は毎回楽しみにしているLAUNCH PADで審査員をさせていただきました。今回13組で前回に負けず劣らず高いレベルの提案ばかりでした。教育やEC、BtoBのソリューション、IOT分野、酪農のソリューションなど様々で本当に全て良かったのですが個人的には物流を変える「オープンロジ」とWeb接客サービス「KARTE」が一番印象の残りました。優勝は駐車場シェアサービスの「akippa(あきっぱ)」さんでした。おめでとうございます!
ivs4 

日経産業の記事とかぶりますが経済産業省所管の独立行政法人IPAが推進してきた天才プログラマーを育て
プロジェクト「未踏」の出身者を支援する団体社団法人「未踏」の外部理事に就任しました。
 
日本では確実にエンジニアを目指す理科系の子供が減ってきていることを感じます。理科系よりは文化系の方が楽で成功しやすいというイメージがあるのかも知れません。そのためか子供達もエンジニアや開発者など目指す職業の子供は少ないないのが現状です。実際インターネットやプログラムに詳しいというと褒められるのではなく、むしろおたくっぽく見られてしまうところもあり、先生も親も何かあやしい事をしていると思ってインターネットの利用やコンピュータプログラミングをあまり勧めないということもあるのかも知れません。しかしこれからの社会は全ての産業や社会基盤においてITの利用は必須でこのITに強い人材を軽視する社会や実際に人材が減ってきていることは社会の大きな危機につながることと思います。

そこで今回経済産業省所管の独立行政法人IPAが推進してきた天才プログラマーを育てるプロジェクト「未踏」の出身者を支援する団体社団法人「未踏」を設立するお手伝いをしています。理事は黒川東大名誉教授や喜連川東大教授、TRONのリーダーの坂村先生、iモードの生みの親夏野さん、RUBYを生み出したまつもとさん、村井慶大教授、DeNA創業者南場さんなど錚々たるメンバーでこの人材を支援しようと立ち上がりました。
 
これまでの課題として天才プログラマーを生み出すことにはとても寄与したのですが、一方でビジネス面での支
援が少なかったためその後、結局大企業に就職したり、1開発者として仕事をしたりなど未来の起業につながる大きな波までには至っていません。そこで今回この社団法人未踏で未踏卒業生のビジネス面での支援や他企業とのマッチングを行いもっと大きな規模で社会変革出来るベンチャーを生み出すきっかけを作りたいと思っています。
 
将来的な投資支援なども出来るようになるかと思います。子供達がエンジニアや開発者になりたい、そしてその夢を応援し、その力を日本の力に出来るようなそんな団体にしたいと思います。ぜひ賛同する企業は参加して欲しいですし、また未踏出身者の皆さんもぜひ期待して参加してください。

先週は東京都が主催する起業イベント「TOKYO STARTUP GATEWAY 2014」に審査員として出席しました。元々はNPOのETICさんと何か一緒に出来ないかという話をしている中でこのイベントの審査員をすることになりまして今回参加したのですが、その規模に驚きました。まず応募数が448件もあったのだとか。また錚々たるメンターの方々が参画し、最終審査は10組から選んだのですが空飛ぶ車からアフリカに薬を届けるプロジェクトまで幅広くまた優れたプロジェクトが多くて大変刺激を受けました。

審査員は審査委員長がVC業界で知らない人はいないという有名な村口さん、そしてイデアインターナルの創業者橋本さん、そして病児保育を支援するNPO法人フローレンス代表の駒崎さん、 元日経Woman編集長の野村さんと私でした。審査員もバラエティに富み最終審査も喧々諤々でしたが、最終的に「置き薬」システムでアフリカを支援する事業プランを提案した町井恵理さんが最優秀賞に選ばれました。そして優秀賞とオーディエンス賞両方に選ばれたのが工場や農場の作業現場で使用されている猫車とも呼ばれている一輪の手押し車を電動化するためのキット「E-cat Kit」の開発を提案した嘉数正人さん、そしてもう1名優秀賞はトヨタで働いていて誰もが自由に空を飛べる時代を創る「空飛ぶクルマ」を提案した中村翼さんでした。その他にも本当にユニークな物が多く実現して欲しい提案が多数ありました。今後これら全てのプロジェクトを支援していくそうなので期待したいと思います。

真ん中が最優秀賞の町井さん
tsg1