この本は3月に読んだ本ですが良かったのでご紹介します。企業経営では顧客志向という言葉が長らく使われてきました。経営者の言葉や会社のビジョン、メッセージなどでも多く見かけますが、実際にそれを具現化して成果を出しているのかどうか疑わしい場合が多いと思います。

この本にも書いてありますが顧客志向と経営者が声高に言うことで現場が動くと実際にコストがかかり、その投資を回収できるか疑問なためCFOが反対し結果的に中途半端に終わってしまうことが多いということだそうです。米国では特に3ヶ月単位での業績公開が一般的なため中長期の投資については結果に結びつかないと継続しにくいというともあるでしょう。確かに顧客志向という名目でCSを強化したり、ブランド広告をしたり、CSRをしたりということを繰り返すだけでは業績につながるということは難しいでしょうし、顧客もそれだったら良い商品を出して欲しいとか価格を下げて欲しいと思うこともあると思います。

この本ではこの顧客志向というものを業績と結びつけるKPIを設定することで確実に業績につながるシステムを作る仕組みやプロセスの提案をしています。このことで実際に成果が出た会社もあり、CFO自ら積極的に進めるようになるそうです。日本ではまだまだ実施している会社少ないと思いますが経営者やCFOにお薦めの本です。
http://www.amazon.co.jp/dp/4833420333/ref=cm_sw_r_tw_dp_csVJrb09C4628


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