起業家 森川亮ブログ

Twitterやfacebookだと流れてしまうので残して置きたいことなどつらつら書いていきます。

カテゴリ: 本・メディアで感じたこと

歴史を見ると様々な国が成長し、また衰退しと繰り返している。そんな中、日本は戦後の急激な成長の後にバブルが崩壊し、そして失われた25年と呼ばれるほど衰退の一途をたどっていた。それが昨年末から安倍首相がリーダーになりアベノミクスという経済政策を打ち出してから日本は息を吹き返したかように盛り上がりを見せ、株価も上がり、世界中が注目している。

このように国の栄枯盛衰というものはそこら中で起こっているがそれは地理的もしくは気候的問題なのか?いやそれは違っていてリーダーの問題だとこの本には書かれている。国の発展段階においてエリート層が利益を享受する環境が続けば続くほどリーダーは大きな変革を起こしにくい。それは大きなイノベーションが起こる時には今までの価値を壊すためエリート層が反対するからである。これは特に植民地政策が行われていたアジアやアフリカ、また南米などで顕著である。独立後も強いリーダーが国を支配する中でリーダーやエリート層だけが利益を享受する環境だけを守っていると国は発展しない。成長に合わせエリート層だけでなく庶民も成長しメリットを享受できる場合のみ長期的に成長を維持出来るのだそうだ。それは歴史が示している。出版の技術が生まれた時、航海技術が発達し輸出入が活発化した時、産業革命が起こった時などなどその時にそれらを取り入れたか、排除したかで国の未来は変わっている。

企業経営においても同じことが言えるのではないだろうか。 古参社員や引退した経営者の声が大きければ大きいほど変革がしにくい。しかし現代のような変化の早い状況においては現場に権限移譲し早いスピードで変化しなければ生き残れない。古いものを壊してでも新しい価値を作れるのかどうかが企業の未来も決めているのではないだろうか。とても参考になる本でした。

企業経営者にお薦めの本です。
http://www.amazon.co.jp/dp/4152093846/ref=cm_sw_r_tw_dp_EJsPsb1D8Y4XG

kokkasuitai 

この本もこれからの日本企業がどう生き残るのかというテーマで書かれた本です。

日本のここ数年の凋落の中で日本のものづくりの競争力がどんどん失われる中、今後の人口減少やエネルギー高騰、為替不安などの中どう生き残るのかということですが、アメリカではIT革命が起こったことで雇用が増えましたが製造業の雇用減を支えるほどでななかったそうで現在のシェール革命や改めてアメリカでの製造業復活の兆しが見え始めているのだとか。

日本ではまず自動車産業は電気自動車になると必ずコモディティ化することが見えていて、そこで勝つためには規格を抑えるとかスマートハウスと組み合わせるとか色々と見えているそうですが、一番期待されているのは燃料電気自動車だそうで日本企業の強みである複雑化と化学というところの組み合わせで差別化できるのだそうです。

電気産業については既にコモディティ化が起きているのでいかにリ・インベンションを起こすかというところが1つのテーマでアップルやダイソン、アイロボットのルンバなど新しい高付加価値の商品も生まれている中日本企業に期待したいところです。また部品産業が強いのでそこからのインベンションもあるかも知れませんし、今後は強みである化学と組み合わせどう新しい領域を作れるのかがカギかも知れません。 

さらにバイオ産業について書かれています。こちらは日本の強みではあるのですがリスクが高いためあまり投資が進んでおらずもったいない状況が続いているようですがiPS細胞の活用など明らかに日本に強みがある分野からの活用が期待されます。

この本も普段IT産業だけ見ている新規事業担当の方などにお薦めの本です。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00GH70YPG/ref=cm_sw_r_tw_dp_FeRIsb0ASZ4JC
korekara5nengo

この本は東日本大震災後の日本を第三の敗戦ととらえそこからどういう切り口で成長していけるかという大きなテーマで書かれた本です。

現在の大きな問題は電力危機と財政危機、その中で改めて日本企業がどう成長していけるのかというこですが、ここ四半世紀で為替の問題、そして雇用の問題、生産性の問題などが改善されておらずかつてのオイルショックで打撃を受けた時にそれを改善することで競争力が高まったという時代と比べると改善及びイノベーションの力が弱まっているということがあるようです。

その中で必然的に日本企業が生き残るために生産拠点を海外に移すわけですがそうなると益々技術移転が進み日本での雇用が少なくなるドーナツ現象が起こるということで、日本という国が成長していくためには日本企業のピザ型グローバリゼーションというコアな技術や マザー工場を日本に置きながらグローバル拠点を増やしていくということを提案しています。

また日本企業の強みは複雑性や知識集約的セグメントということで、これらマネのされ陳腐化しない領域を強化すべきということですが、ただそれだけだと市場規模が小さくまたエンジニアが複雑に作るとコストが高く、わかりにくいものになってしまうのでいかにコモディティ分野と組み合わせ商品化出来るかというところが重要とのことです。事例として東レとユニクロが作ったヒートテックなどが挙げられています。また今後高齢化が進む日本ではシニア産業での複雑化を商品化することで国際協力の高い分野を作れるのではないかという提案もされています。

さらに事業分野でいうとインフラ産業が日本が強く、また技術分野では物理や科学よりむしろ化学が強くここはまだまだ陳腐化がされない領域ということでこの分野の事業拡大が期待されるということです。 IT企業にいるとIT分野の競争力強化を期待したいところですが日本企業の強みをうまくIT分野と組み合わせることで本当に強い事業分野が出来るのではないかと思いました。

新規事業を考えている方などにお薦めの本です。
http://www.amazon.co.jp/dp/453226202X/ref=cm_sw_r_tw_dp_NyQIsb0VWH549
nihonkigyo

またまた久しぶりのブログです。まとめてアップしたいと思います。

この本は消費者を巻き込んだイノベーションが起こりつつあるということとそれをどうマネジメントするのかということについて書いてる本です。商品開発の際に消費者にアンケートをとってその結果を反映するよりも、使い込んでいるある意味おたくクラスの消費者を巻き込んで一緒に商品開発や改善を行ったほうがイノベーションが起きやすいとのことです。

それらの事例としてレゴやクリプトン社のボーカロイド、昨今のクラウドソーシングなどが紹介されています。提供側としてのプロダクトアウトでは本質的に消費者が何を求めているのか専門家であるからこそ見えなくなることあると思います。そういう意識を180度変えてくれるきっかけを作ってくれるということ大いににあると思います。 

また提供側として市場が小さくビジネス的にうまみが少ない分野や商品でもこれらのニーズを集めることで新しくイノベーションが生まれる事例も起きつつあり、ここから新しいものづくりの潮流が生まれそうな予感がします。来月こちらの著者の小川先生とお会いするので楽しみです。

商品開発や新規事業開発の担当の方にお薦めの本です。
http://www.amazon.co.jp/dp/4492533354/ref=cm_sw_r_tw_dp_sjQIsb048NQRE

 userinnovation

こちらの本は途中まで読んで放置していたのですが本日最後まで読みました。

日本人でありながら海外での教育を受け更にグローバル企業向けにグローバル教育をするという事業を起業した凄い女性の本です。実践的であり具体的にロジカルに整理されています。

最近良くダイバーシティが大事だと言われて外国人や女性の活用が騒がれますが、これを実際にやるということはやはり今までのやり方や考え方を変える必要があり、どうしても必要に迫られないと変われないという日本人や日本企業多いのではないでしょうか? 

この本ではグローバルビジネスを進める能力とは、日本と海外という発想から変えて、地球規模の考え方をすることが大事であると書かれています。具体的には各国の違いや考えを理解した上でそこに合わせながらも標準化や共通化出来る部分は実施しビジネスを進めていくという能力が求められると。この本では世界中それぞれの国の考え方の特徴と対応について整理されており今後のグローバルビジネスを進める上での参考になりました。

この本はグローバルビジネスを実践している方また人材教育をしている方にお薦めです。 

http://www.amazon.co.jp/dp/4569811698/ref=cm_sw_r_tw_dp_aCbxsb1RM09V6
sekaijinzai