起業家 森川亮ブログ

Twitterやfacebookだと流れてしまうので残して置きたいことなどつらつら書いていきます。

カテゴリ: 生活の中で気付いたこと

本日は米国大使館でルース大使夫妻主催の「リンカーン」上映会に出席してきました。この作品は2013年アカデミー賞12部門という最多のノミネートを受けた20世紀フォックスの作品で監督はスピルバーグ、主演はダニエル・デイ=ルイスでした。ダニエル・デイ=ルイスは主演男優賞をとっています。

米国大使館訪問は初めてで部屋に入るなりカメラのフラッシュがたかれ場違いなのではと緊張しましたが、中に入るとポップコーンとミネラルウォーターを渡されそのカジュアルな雰囲気にちょっとほっとしました。早めに入室したのですが、徐々に人も集まり知った顔も何人もいて安心して上映会を楽しみました。

元々米国大使館では映画上映会を開催していたそうでリンカーンという有名な大統領の映画を米国大使館で観るとはなんとも贅沢な気持ちになりました。映画ではリンカーンが民主主義という仕組みを守りながらも白人も黒人も平等だという大きなビジョンを持ち奴隷制度改正の法律を通すためにあらゆる手段を使いながら誰もが難しいと言った法改正を成し遂げるストーリーでした。もちろんその中では南北戦争の中で家族や政党内部での葛藤など身内の中でも意見がぶつかる場面もありましたが、その都度ビジョンの本質に立ち戻りある時は冷静にある時は静かな彼がその感情を情熱的に表現し訴え掛けるリーダーシップの姿に本当に感銘を受けました。結果的に超党派で共感を呼ぶ姿は大きく国の仕組みを帰るべきこの日本でもリーダーが学ぶべき点多いと思いました。

法改正が議会を通った後、映画後半で彼のスピーチの姿が音楽とともに流れましたが鳥肌が立ちました。決して力強い口調ではないのに言葉の1つ1つが輝いていて、リーダーはこういうスピーチしないとですね。

上映会終わってからは簡単な立食パーティーがありルース大使始め来場者の方々にご挨拶させていただきました。20世紀フォックス映画の日本代表は韓国の李代表で色々とビジネスの話もしつつ楽しませていただきました。ルース大使夫妻、李代表ありがとうございました!

映画「リンカーン」の公式サイトはこちら
http://www.foxmovies.jp/lincoln-movie/

アメリカ大使館はこちら
http://japanese.japan.usembassy.gov/
20130331_14125320130331_170123

最近経済学者の浜田宏一さんやはやぶさプロジェクトの川口 淳一郎さんの本などを読んで日本のエリート層の課題について考えさせられました。

韓国では90年代の通貨危機をきっかけとしてブロードバンドを軸に国を立て直そうとし、そのためにIT分野の教育や産業支援の仕組みを強く推進しました。またIT産業の社員に対する兵役免除なども有り、結果的に優秀な学生が多くIT企業を起業、もしくはIT企業に入社し世界でも有数のIT立国へと成長したのでした。

一方日本はどうかと考えると 頭の良い学生はやり東大を目指す人が多いように思います。また工学部よりは法学部に行き、そこから金融産業や官僚、弁護士などを目指すことが多いかと。この流れがすなわち産業を、国を作るということかと思います。

浜田さんの本に面白い事が書いてありました。法学部出身者が多い組織というのは組織を守る能力にたけていると。それは弁護士など見ればわかるように仮に間違っていると思われることでもそれを理屈をつけて自己防御する能力が高く結果的に間違った組織や間違った考えでも貫き通してしまうと。 また川口さんの本では勉強だけでは新しいものを生み出さない。 学びのプロフェッショナルになると過去の繰り返しが得意となってしまい新しいイノベーションは生まれないと。これらある意味現在の日本のエリート層の深刻な課題なのではと思いました。

別に私が東大卒でないからひがんでいるというわけではなく 日本の未来を考えた時に今この時代にはもっともっと柔軟な思考の出来る人、また過去に縛られず論理的に欠点を修正もしくは選択と集中が出来る人が求められていると思います。今ちょうど教育の有り方についても政府で検討していると聞きましたが強化する産業と結び付けた戦略的な側面も期待したいと思います。 

ちなみに皆がこれに当てはまるということはではないと思いますので悪しからず。 

先日G1サミットでお会いした小林りんさんとランチをご一緒させていただきました。彼女について元々ソニー元社長の出井さんよりお話伺っていて一度お会いする機会があったのですが残念ながらお会い出来ず、G1サミットでようやくお会い出来ることになったのでした。

小林さんは今年秋にスタートする日本初の全寮制インターナショナルスクールの代表を務めています。 国内外から150人の高校生を集め、3〜4割はアジア各国から留学生を受け入れる予定だとか。うち40人ほどは年間350万円の学費・寮費を全額免除することにしているそうですが、これは恵まれない環境の子供達にもチャンスを与えたいという強い気持ちからだそうです。

 どうして素晴らしいキャリアをお持ちの方が学校をやろうと思ったのか気になったのですが、それはご自身の全寮制のインターナショナルスクールでの経験が大きかったそうです。彼女がメキシコ人の同級生の家に遊びに行った際に貧しく6人兄弟のうち同級生だけが高校に進めたという現状を目の当たりにし、また奨学金をもらってやっと教育の機会を得た同級生も多かったこともあって自ら問題解決しようと思いユニセフでフィリピンの貧困層教育に関わった後、日本での学校作りのプロジェクトに参画したのだとか。

弊社もそうですが、様々な文化の人が集まると考え方ややり方の違いなどあって最初は衝突もありますが、やがて異なるものから学ぼうという意識が生まれ、実際にそういった中から新しいものが生まれるということがあると思います。この学校では日々イノベーションの種が生まれるのではないかとまったく関係のない私もなんだかわくわくしてきます。現在スタッフのほとんどは女性でそれも在宅勤務の方も多いのだとか。それ自体もとてもユニークで新しい会社の在り方の参考事例になるように思います。

学校の立ち上げの準備している過程でリーマンショックがあって資金集めに難航したりとか、また学校を作る上での様々な規制の壁と格闘したりとかしながらも、かえってそれで組織が強くなったと明るく語る小林さんに日本の教育の未来が見えたような気がしました。

インターナショナルスクールIZAKへのリンクはこちら
http://isak.jp/jp/

3月9日土曜日に我が母校筑波大学のイベントがありパネリストとして出席してきました。筑波大学は文系、理系だけでなく医学も体育もそして芸術もある本当に幅広い学問が学べる大学なので出席者も私含め乾正人さん(産経新聞社東京本社編集長兼論説委員)、三屋裕子さん(株式会社サイファ代表取締役:ロサンゼルスオリンピック銅メダリスト)、土佐信道氏(アーティスト:明和電機)、垣根涼介氏(作家)、井田寛子氏(「NHKニュースウオッチ9」気象予報士)、更に次期学長の永田恭介先生が特別ゲストとして参加するなどバラエティあふれる豪華メンバーでした。

話の内容はやはり学生時代の話中心だったのですが、一番多かったのは大変だった話。田舎で当時インターネットはもちろんのこと電話も公衆電話しかない時代で本当に生活が大変でした。友達や家族とは文通をしている状況でしたから。ただ皆さん大変な中だからこそ逆に自分で考え行動しそれはそれで豊かな学生生活を送っていたようです。

皆さんの話の中でも特に印象に残ったのが土佐信道さんの話でした。本当に何もしなければ誰とも会わない場所で自分とは何か?芸術とは何か?というものに向き合い“絶対孤独”、“月面大陸”のような状況だったと。でもだからこそ考える時間が出来てそれが今ものを生み出すことにつながっているという話で皆さん共感されていました。

私自身も卒論を書いている時期1週間以上誰とも会わず話もしないという経験をしました。人間はお金がない時より、時間がない時より、健康でない時より、孤独が一番危機感を感じるのではないでしょうか。社会での存在感が無いと本当に自分がちっぽけな存在だと感じます。でもだからこそ成長しようと思い、努力するのだと思います。筑波では自分についてゆっくり考え、整理が出来てその胆力が今の自分につながっているように思います。

筑波大学地味ではありますが興味がある方ぜひ一度行ってみてください。

筑波大学URLはこちら
http://www.tsukuba.ac.jp/
TSUKUBA

G1サミットで出会ったプロノバの岡島社長やケンコーコムの後藤社長に誘われてびくびくしながら丙午の会に参加しました。

丙午とは60年に一度ある午年の事で、丙午生まれの女性は気性が激しく夫の命を縮めるという迷信があることから出産が控えられ人口分布で極端に減る年となります。そのため受験や就職などがしやすいメリットがありながら、教育方針の変更などが頻繁にあるなどデメリットもある年なのです。ある意味共通のコンプレックスがある年代です。その同じ歳のメンバーが集まる会でした。

遅れて着いたその部屋は既に相当の盛り上がり。皆さん普段はそんなに盛り上がらないと言いながらも敬語禁止ということで私はもりちゃんと呼ばれることに。昭和縛りのカラオケは予約出来ないほと曲が入っていて、なんとか数曲熱唱(結局積極的に歌う)。その後、皆さん一通り歌い上げると最後は肩を組み合ってまるで青春真っ只中のよう。

初めて合った方も昔合った方もまるで昔からの友達のように語り合い本当に良い機会でした。普段は偉い経営者の方々もこうやって肩を寄せ合い気軽に語り合えるのは本当に貴重です。岡島社長機会をいただきありがとうございます!

hinoeuma