起業家 森川亮ブログ

Twitterやfacebookだと流れてしまうので残して置きたいことなどつらつら書いていきます。

カテゴリ: 生活の中で気付いたこと

3年間の全寮制インターナショナルスクールISAKが軽井沢に開校しました。通常のインターナショナルスクールとは違なり全寮制。ただ全寮制と言っても富裕層が行くボーディングスクールとも違って約半数の子供たちに奨学金が適用され世界15ヶ国から49名、日本人18名が入学したそうです。更に世界各国の大学で入学資格や受験資格として認められる国際バカロレアのディプロマ・プログラムを軸として全て英語で行う予定で全生徒が同プログラムを受講するのも日本の学校では初めてなのだとか。

代表の小林りんさんは東大、スタンフォード大で学び外資系投資銀行や国際協力銀行で働くなどエリートでありながら社会起業家への転身はそう簡単ではなかったと思います。ただ様々なビジネス経験やインターナショナルスクール生活やユニセフ時代のフィリピンでの経験から貧困による教育格差を無くしたいという想いがあり、社会を変える“チェンジメーカー”を育てる必要性を感じていたのだとか。そんな中で同様の想いを持っていたアセットマネジメント代表の谷家さんをライフネット生命代表の岩瀬さんから紹介され実現に向けて動き出したのだそうです。

動き出してからも資金の問題や許認可の対応、更に人材や小林さん自身もお子さんを産み子育てもするなど本当に大変だった聞きました。それでも明るく情熱的にビジョンを語り多くの人々を巻き込み実現したその実行力に頭が下がります。人材こそが国の未来を作ります。悲観したり否定するのではなく課題を解決するために考え人々を巻き込み実行する若者を育てる場が日本全国に多く出来ればもっともっと社会は元気になると思います。

まだスタートしたばかりで本当の勝負はこれからというところだと思いますがまずはおめでとうございます。今後見学に伺います! 
isak 

今の日本には様々な課題があり、これを解決するところにビジネスチャンスがあると考えています。これは時間がかかるものもあれば、すぐにチャンスが訪れるものもあると思います。すぐに解決のチャンスが来る課題は様々な企業が参入し課題解決されますが、解決に時間がかかる課題はリスクが高くなるために参入する企業が少なく更に時間がかかってしまうという悪循環になるデメリットがあります。一方で参入する企業にとっては競争が厳しくないためにチャンスが回ってきた時の利益が大きいというメリットもあると思います。個人的には中期的には教育とヘルスケアの分野にITを活用することで大きなビジネスチャンスが来ると思っていますし、長期的にはエネルギー、農業、地方再生などが大きく脚光を浴びこれを解決する企業に大きなチャンスが訪れると考えています。
 
そんな中地方再生の成功モデルを学ぶために以前は岡山県の西粟倉、そして福井県の鯖江、そして今回徳島県をプロノバ岡島さんとウィズグループ奥田さんと3人で訪れました。IT業界の女帝?と呼ばれる株式会社ウィズグループ奥田さんがビジネスを立ち上げたのは漁業の町の美波町です。この町では奥田さんはじめセキュリティのサイファー・テックさんなどいくつかの会社がセカンドオフィスとして立ち上がっています。漁業の町だからか町全外がとてもオープンで、良く地方でありがちなよそ者を受け入れないという閉鎖的な雰囲気はまったく感じられませんでした。元々町の活性化を考えたメンバーが観光ガイドとしてタブレットを使いながら様々な宣伝活動をして盛り上がっていて、その流れでITを取り入れた活動をサイファー・テックさんのような新しい企業と取り組んで進めているそうです。また奥田さんの会社では高齢者のITサポートを行っていてちょうど訪問した際には近所のご老人にLINEを教えているところでしたが、お孫さんにメッセージを送ったところすぐに折り返し電話がかかってきたと楽しそうに話をしていました。こんな風にITがちょっと苦手な方も積極的に受け入れる土壌があるからこそ外から来た企業とも連携が取れ新しい価値が生まれるのでしょうね。
 minami
















そしてその次に訪問したのが神山町です。こちらは山の中にある町で元々林業が盛んだったところだそうですが古民家を改造して外から来る企業に開放をしています。元々はやはり町の人たちが海外とのつながりがあったところからアートインレジデンスをやろうという動きが高まりキーマンの大南さんが音頭をとって大きな流れになったのだとか。そしてその後にワークインレジデンスとなり、様々な企業が古民家を借りて業務を行っています。外からみるとまったくわからないのですが1つの商店街に様々な企業が集まっています。また最近では集まってる企業同士のコラボレーションも生まれており、またここにカフェが出来たり、フレンチレストランが出来たりと町全体が賑やかになるという循環も生まれています。こちらの代表的な会社である株式会社えんがわさんでは元々恵比寿にあったところが、新たにサテライトでオフィスを拡充したそうです。東京と神山と切り分けて新規プロジェクトはこちらのほうが生産性があがるのだとか。

kamiyama
















地方は元気がない、地方を再生しないと、復興が大事という話がありますが、確かに地域によっても異なりますが地方の良さを地元の人が自ら気付きそれを後押しする人たちが外部から入ってきて、一緒に良い部分を強めていけばエコシステムが出来てバイラル的に大きくなるのではないかと思いました。こういう考え方こそがまさに起業活動そのものでありこれはもうちょっとひいた目でみると日本全体においても言えることだと感じました。未来の日本は実は地方にヒントがあるのかも知れません。

今日はスタートアップウィークエンド東京_U18(高校生・高専生対象)にメンターとして参加してきました。個人的に日本を元気にするための課題解決や新しい産業作りに興味があって様々な起業イベントに参加しているのですが高校生、高専生向けのものは初体験でした。最近では中学生や高校生の社長が私に会いたいと連絡をとって来ることもあるのですが、実際中学生向けのサービスは中学生が、高校生向けのサービスは高校生が作ったほうがよりニーズにマッチしたものが出来るのではないかと思います。

さてそれでイベントですが3日間の構成で初日アイデアプレゼンとチーム作り、2日目メンタリング、3日目はチームによる発表審査ということで今日は約5組のメンタリングに参加しました。当初は高校生だからレベルについてはどうかなと思っていましたが、さすがにこういうイベントに参加するだけあって問題意識が高く、また技術を持った学生もいてプロトタイプを作り始めている学生チームもあるなど彼らの行動力に驚きました。また提案内容も高校生らしい自由な発想で最終日の発表も本当に出たかったですね。

ボランティアでも良いし起業でも良いし社会の課題を解決することに学生が参加することは社会を知るという意味で本当に良いことだと思います。そこで仮に行動を起こさなかったとしてもそこで学んだことや経験したことから何を勉強すべきなのか気づくこともあるでしょうし、また勉強に興味を持つきっかけにもなるように思います。本当に良い試みだと思います。

スタートアップウィークエンド東京_U18はこちら
http://tokyo.startupweekend.org/events/u18/ 
startup 

あの有名な写真家であり現代アーティストでもある杉本博司さんのパーティーに参加しました。やはり芸術家ということもあり、食や音楽、芸術に対して深い造詣があり色々お話させていただきました。本当に気さくにお話いただき、ジョークなど楽しいお話もあり本当に感動の1日でした。ご招待いただきありがとうございました。
 sugimoto

筑波大学の起業イベント“筑波大学クリエイティブキャンプ”ですが、参加した学生の皆さん、学長始め大学関係者の皆さん、筑波みらいの会のメンバー、そして卒業生他起業家の皆さんのおかげで無事三日間の予定を終了しました。参加者と関係者の皆さんお疲れ様でした。

筑波を日本のシリコンヴァレーに しようという皆の想いから始まったこのイベントの企画ですが、最初は本当に学生が集まるのか?良い提案が出来るのか?という心配がありました。しかし何度かの説明会実施、そしてメンタリングを通して多様性のある提案が集まり、この3日間で大きく成長し起業家の皆さんやメディアの皆さんから大変高い評価いただきました。学生の皆さん本当におめでとうございます。賞を取れなくて悔しい学生もいると思いますがこれは始まりです。これをきっかけとしてたくましく成長し、社会にとって意味がある事業を大きく育てて欲しいと思います。

今回筑波大学で実施して感じたことは東京から離れていて情報が少ない分流行りに踊らされることなく、自分の勉強していること、また子供の頃からの夢、または社会で感じている課題を解決するという純粋な想いの提案が多かった印象です。 また総合大学ということITから農業、医療、人材、交通、科学、教育、デザイン、教育、おもちゃ、福祉など様々な幅広い分野の提案がありました。

初日のパネルディスカッション
文系、理系、体育、芸術と分かれて議論した結果、理系の方は仕組みや事業規模、文系の方は人との出会い、体育系の方は自分らしさや自分流、芸術系の方は作りたいものというところにポイントを置いて起業している方が多かったのがユニークでした。 

二日目のメンタリング
メンター10名が16組のチームをメンタリング。1チーム20分で約6時間程度の長い時間。それでも1日中熱気ある状況でした。
tcc2



















三日目のピッチイベント
結果産総研の2組も参加し20組で実施。上位5組まで表彰されました。ruby開発者のまつもとさんもビデオレターで参加しました。

そしてピッチイベントの1位は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する「未踏IT人材発掘・育成事業」に選ばれた経験を持つ稲垣洸雄さんが率いた、動画ニュースを自動生成するサービスでした。2位は農林学類の三井紳碁さんのチームが開発した農家の余った野菜を活用するサービス。3位は筑波発のベンチャー企業ベアテイル(茨城県つくば市)のアプリを使ったケータリングサービスが獲得しました。それ以外でも農家向けマネジメントツールや病院との老人ホームが一緒になった施設、放置自転車を活用するサービス、球形のボードゲーム、論文検索、女性向けクラウドソーシング、留学生を活用した人材ビジネス、歌で覚える教育、ごみを肥料にする方法、ダイエットアプリなどのアイデアが提案されました。tcc3